皆さん、おはようございます。今日は小学校の頃から現在まで、私自身を含め皆に歌い継がれてきた【箱根八里】の小学・中学唱歌を、ちょっぴり深掘りしてみようと思います。神奈川県出身の方も沢山いらっしゃると思いますが、この唱歌の「歌詞」を探ってみましょう。
【箱根八里の歌詞】
【箱根八里】
作詞 鳥居 忱
作曲 滝 廉太郎
箱根の山は 天下の嶮
函谷関も ものならず
萬上の山 千仞の谷
前に聳え 後方に支う
雲は山を巡り
霧は谷を閉ざす
昼なお暗き 杉の並木
羊腸の小径は 苔滑か
一夫関に当たるや
萬夫も開くなし
天下に旅する
剛氣の武士
大刀腰に 足駄がけ
八里の岩根
踏みならす
かくこそありしか
往時の武士
箱根八里のYouTubeはこちらからご覧になれます。
KAZEKOZOU69さんに心から感謝いたします。
【箱根八里の歌詞の意味】
この歌の解釈は『旅行好きオババ・カナエ』さんの投稿を参考にさせて頂きました。ありがとうございます。心から感謝いたします。
箱根の山は日本有数の険しい場所。中国の函谷関さえも及ばない。
切り立った山々や深い谷があって、雲は山を流れ、谷は霧におおわれている。
昼間でも日が差し込まない並木道は暗く、くねくねと曲がり、苔が生えていて、良く滑る。
深い山奥の関所には、誰も攻め込む事なんて出来ない。それでも豪胆な、国を旅する武士は大刀を腰に差して、下駄をはき、箱根の長い道を闊歩したものだ。
文献によると、東海道小田原宿から箱根峠を越えて三島宿まで約八里の道のりであった為、【箱根八里】と呼ばれたそうです。
当時、子供の頃に歌ってはいたものの、歌詞の内容は全く説明を受けていなかったので、固有名詞や熟語、言葉使い、言い回し等、大人は勿論、小学生が理解するのは至難の業です。
でも、漢字としてとらえると意味が分かってきますね。例えば『羊腸の小径は(ようちょうのしょうけいは)』はひつじの腸、小径は訓読みにすると「ちいさなみち」となるので、つまり“腸のように曲がりくねった小さな道”となるのです。
昔の人の文学的な言い回しは、独特の味わいがあって、面白いですね。
文献によれば、昔は日本各地で山賊や海賊が横行して、民を苦しめたようですが、この箱根の山も山賊が出没したのでしょうか。
それとも険しすぎて山賊さえも、とても住めるような所ではなかったのかも⁉(そちらの名物には山賊焼きなどがあるので楽しみですね)
【現在の観光スポット】
今でこそ、箱根スカイライン、ロープウェイ、彫刻の森美術館、九頭龍神社、大涌谷温泉等々、観光名所になっていますが、昔は険しい難所の山だったのですね。
荒城の月で有名な滝廉太郎の軽快で力強い伴奏に合わせて意味も分からず、意気揚々と友と歌っていた小学生の頃が懐かしく思い出されます。
皆さん、いかがでしたか。昔のいにしえの旅人が、難所の箱根越えをする情景を思い出しながら、一度歌ってみて頂ければと思います。落ち込んだ時、きっと元気が出る事でしょう‼